「ねぇー琥珀ちゃん」
「……なんですか、様」
「私ね、思うんだー。奈落ってさ……変態だよね〜」
「……え?」
「うん。私思うんだよ。絶対奈落って変態だよ!!」
「……(わぁ〜俺なんて、答えたらいいんだよ。ここで、はい、とか言ったら絶対、背中の四魂のかけら奈落に取られるよね。どーするよ、俺!)」
「まずさ、奈落から生まれたっていう。神楽と神無だけど、確実に奈落の趣味だと思うのよ、これ」
「(もう、適当に言っとけ!)……はぁ」
「そーだよね!そー思うよね!!あの二人を作りだす時点でいろいろとやばいけどね。奈落の変態的マニアックなところは秋葉の萌え系大好きヲタクと同じなのよ」
「(この人、なに言ってるんだろう……?)」
「まずさ、神無だけど。あれは、確実に幼女萌えを狙ってるかんがあるね。あの、おとなしいところとか、奈落の命令なんでも聞いちゃうところとかマニアの間なら確実にプレミアもんになるよ。あの、小さな体に奈落ってばいろんな妄想をつめこんでるのよ。ってか、神無が奈落に絶対服従なのをいいことに、奈落ってばあの子にいやらしいこととかしてるんじゃないの!?きゃー!!『神無命令だ……』とか言ってさ!!奈落の変態ー!!セーラー服とか、似合いそうだよね、神無って!萌えだよ!!」
様、落ち着いて!!ってか、何言ってるんですか」



「次に、神楽だけどさ!!」
「(ああ……俺の言葉を聞いてない……)」
「神楽って神無の妹っていうじゃない。ここに、問題の答えが隠れているのよ。まず、自分に絶対服従する神無を作った奈落だけど、やっぱり絶対服従だけだと面白くないのよ。だから、神無とは正反対の神楽を作ったのね。反抗的な態度が男の嗜虐心をふつふつと燃え上がらせ、ついには下半身にもいくのよ!証拠にあれ!神楽の体を見たことある!?」
「いえ……あ、ありませんけど」「もったいないわね!一回、見なさい!あのナイスバディはそうそう見れないわよ!あれも、奈落の趣味が見えるわ。あえて、背中に蜘蛛の模様があって『くく……わしからは逃げられん……』とか言ってるのか、と思ったら奈落め!!神楽姉さんは風なのよ!それをあえて支配して、自分の下に押さえ付ける。男なら少しは憧れるけどね。あんな高飛車な女性を自分の思うようにできたらいいと!!そんな男なら誰もが思うことを奈落はやってしまったのよ!!」
「(姉上……俺、ついていけません……。助けて……)」



「ちなみ、琥珀ちゃんも完全に奈落の趣味よね〜」
「え!俺ですか!?」
「もう、君なんてさ。その生足とかがいろいろとそそるのよ。奈落もあんたの足にそそられてるのよ。よかったわね〜。足があるから、あんたは生きていけるのよ」
「(なんだろう……殺意が沸く)」


「では、……お聞きしますが……」
「ん?なに」
様は……なぜ、奈落と一緒にいるんですか……?」
「う〜ん、そうだな〜……。まぁ、一言で言うと……キモイからかな」
「え?」
「まぁさ、人間たまには違ったものを追い求めたくなるのよ。奈落のあのキモさ?もう、半端ないじゃん。あ、パナイじゃん?」
「(わざわざ言い直すなよ)」
「例えば、時々糞マズイのを食べたくなるのと同じだね。まぁ、この場合、糞マズイ料理が奈落だけど」
「はぁ……」
「それにさ、私あんなキモイ奴初めてみた……だからなぁ〜……一緒にいたいと思ったの」
「……」



「これが恋ってやつかな……?」



「……違うと思います」
「うん……私も違うと思う。ただ、話しの流れじょう。ラブコメ要素がいるかな。って思って言ったことだから、気にしないで」



「(姉上……俺は今日も元気です……)」







奈落について本気だして考えてみた。





20071107