ドン大百姓の家に生まれたけど、父さんが頑張っちゃって上には兄貴が八人いて、男手がいる大百姓家にも余るほどの男の数。その家に生まれた私は唯一の女の子。父さんも兄さんもじいちゃんも可愛がってくれる。うちは、それなりに金があるから、いいべべを着て、琴をならって勉強をして。毎日退屈な毎日をおくっていた。しかも、私はいつか大きな家に嫁に行き子供を生まなきゃいけない。そんなありきたりな人生は嫌だ!やっぱり何かが物足りない。刺激……そう、刺激が足らないのよ!!と勢いよく家を飛び出して、旅をし始めたけど、道中は楽じゃなかった。戦国時代の女旅。芭蕉みたいにはいかない(あ、この時代に芭蕉はいないや。てへ☆)行く先行く先、戦と妖怪。そして、よくわからない百足みたいな妖怪に襲われそうになり、絶体絶命!と思った瞬間。でかい鉾を持った長いみつ網男に助けられ、その戦いの様子に興奮し、一人でテンションが上がり、盆踊りを踊っていたら、片脚をさらけ出したかわいらしい男に殺されかけた。まぁ、私は運がいいらしく。どうにか、ハゲに助けてもらったけど、もういっぱいいっぱい。そして、話しの都合上仲間にもなっちゃって、大変だわプー。



「睡骨さーん!」
「ん?どうしたんだ」
「あ、医者の癖に医者が嫌いで、顔が恐くて子供には泣かれるけど実は三度の飯より猫が好き。男らしいんだぜ☆の睡骨さんのほうなんですね!」
「なんだ、それは?」
「蛮ちゃんが言ってました!ま、そんなことより、睡骨さん!大変です!!」

「兄貴が言ってたとか色々気になるが。さっさと、用件を言え。俺は忙しいんだ」
「わかりました!あのですね、実は凶ちゃんがお嫁さんが欲しいらしいです!」
「ああん?嫁だとー?」
「はい!先程、百足の妖怪をボリボリ食べながら、『あー嫁欲しいな』って言ってました」
「くだらねぇ。俺に相談しないで他の奴に相談しろ」
「したいのは山々なんですが、これは凶ちゃんが睡骨さんに相談したいらしくてですね」
「凶骨が?」
「はい。凶ちゃん本当に悩んでるんです。是非、相談にのってあげてください」
「っち。しょうがねーな」
「いいんですか!?ありがとうございます!!凶ちゃーん!!睡骨さんが相談にのってくれるって!」
「本当か!睡骨の兄貴!!」
「って!実はずっと山の陰から見てたのかよ。気持ちわりぃーな」
「ゲヘヘ。だってよー」
「わかったから、早く用件を言え」
「えっ、でも、恥ずかしいな……」
「凶骨、腰をくねらせるとか止めろ。気持ち悪い」
「がんばれ、凶ちゃん!せっかく、睡骨さんが悩みを解決してくれるんだから!すべてを睡骨さんに話しちゃえ」
「おおう!たん!!俺、がんばるぜ!」
「お前ら、お互いでそんな呼び方してんのかよ……」
「あんのよぉ。睡骨の兄貴……。俺、嫁さんが欲しいんだ……」
「ああ、さっきから聞いた。なんでまた、嫁なんて言いだしたんだ。女なんて興味なさそうな顔してよぉ」
「そ、それは……(チラリ)」
「ん?どうしたの、凶ちゃん。私の顔に何かついてるの?」
「あぁーなるほどな。凶骨。こっち、来い。、向こうに行ってろ」
「はーい!」



「お前、……が好きなのか?」
「ドキーン!!兄貴!そんな直球で言うなよ!口から変なものがでるだろう!」
「変なものっていうか、光線がでてたぞ。だが、わかってんのか?は頭の女だ」
「うん、わかってるよ(もじもじ)」
「……気持ち悪ッ!!今のお前、初恋をしてしまった女が出す空気だぜ!おまえのその風貌で、さすがにそれはない!!今うちなる俺がでてきそうだったぞ!」
「そんなぁ〜睡骨の兄貴〜」

「グヘヘ。よぉ、睡骨と凶骨。二人で何してるんだ?そして、俺のプリティーで可愛いちゃんはどこだ?」
「あっ、無骨の兄貴。ただ今睡骨の兄貴に恋愛相談をしてるんですぜ」
「恋愛相談とかいうな」
「凶骨。お前のその風貌で恋愛とか、正直どん引きだぜ」
「無骨に言われたら、終わりだな」
「で、誰なんだ。お前が好きな奴」
「ゲヘヘ。無骨の兄貴。俺が好きなのはたんですぜ」
「なんだとー!!凶骨!俺のちゃんに手をだすとは!お前は俺の手で葬り去ってやる!!」
「無骨の兄貴。俺、たんのためなら戦うぜ!それに、たんは無骨の兄貴なんかより、俺のほうが好きなんだ!」
「なに!?言っとくが、ちゃんは『無ちゃんの媚薬で、天国にイキたいの。お願い無ちゃん。』って、言ってた。夢だけど」
「夢かよ」
「ふっ!あめぇよ、無骨の兄貴!たんは、『凶ちゃんの、大きな息子で、私をいじめてよぉん』って涙に濡れる瞳で俺に言ってきた。妄想だけど」
「妄想かよ」
「俺は、ちゃんのために、何度でもイケる薬を作った!名付けて『、もうイキ薬』特許申請中!!」
「ネーミングセンス古いな」
「俺なんて、たんのために、煉骨の兄貴が持っていた『誰でも簡単!彼女を喜ばせれる、四十ハ手☆』をマスターしたんだぜ!」
「なによりも、煉骨の兄貴がそんなもんを持っていたことに驚きだ」



「まー待て待て、お前ら!」
「あー?睡骨なんだ」
「なんっすか!?兄貴!!戦いの邪魔です」
「お前ら、いいか。はな……。あ、ちょーどいいところに。!ちょっと来い!!」



「なんですか、睡骨さん?あ、無ちゃんだ!」
ちゃん。ハァハァ」
「わぁ、無ちゃん生臭い息だよ。で、凶ちゃん。相談できた?」
「あー、それなんだがな。。お前が七人隊の中で、一番好きなのは誰だ?」
「えーいきなり何言うんですか!?」
「早く言え。命令だ」
「そうだ!たん、教えてくれ!ハァハァ」
「俺も!ハァハァ」
「わぁ〜凶ちゃんと無ちゃんの息が凄いことに〜。うーんじゃ、秘密ですよ!絶対に誰にも言わないでよ!!」
「わかってる」



「私が一番好きなのは……銀骨ちゃんだよ☆」



燃え尽きた……。
そう言って彼らはお空の星になりました。ずばり言うわよ!!






好き好き!七人隊!!





20071026